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味埜 俊

経歴

学歴null

1973年3月31日 東京都立日比谷高等学校卒業

1973年4月1日 東京大学理科一類入学

1978年3月28日 東京大学工学部都市工学科卒業

1978年4月1日 東京大学大学院工学系研究科都市工学専 攻修士課程入学

1980年3月29日 同  修了

1980年4月1日 東京大学大学院工学系研究科都市工学専 攻博士課程入学

1983年3月29日 同  修了(工学博士)

職歴

1983年4月1日 東京大学工学部助手(都市工学科)

1985年4月1日 同  講師

1989年4月16日 同  助教授

1989年5月4日 アジア工科大学院(Asian Institute of Technology, Bangkok,Thailand) に助教授として派遣、環境工学科 (Division of Environmental Engineering) 勤務

1991年5月4日 東京大学工学部助教授に復帰

1996年5月24日~1997年2月19日 デルフト工科大学客員研究員

1997年4月1日 東京大学大学院工学系研究科教授(都市工学専攻)

1999年4月1日 東京大学新領域創成科学研究科教授(環境学専攻)

2002-4年 チャルマーズ工科大学客員教授を併任

2005年10月1日 東京大学サステイナビリティ学連携研究機構兼任教授

2006年4月1日 組織替えにより、東京大学新領域創成科学研究科内の所属名称変更(社会文化環境学専攻)

2007年4月1日〜2009年3月31日 東京大学新領域創成科学研究科・サステイナビリティ学教育プログラム運営委員長(兼任)

2009年4月1日〜2011年3月31日 東京大学新領域創成科学研究科・環境学研究系長

2011年4月1日〜2013年3月31日 東京大学新領域創成科学研究科・副研究科長

2012年4月1日〜2015年3月31日 東京大学新領域創成科学研究科・サステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラムコーディネータ(兼任)

2015年4月1日~ 東京大学新領域創成科学研究科・研究科長

これまで、明星大学、筑波大学、日本大学、埼玉大学、九州大学、長岡技術大学、国際教養大学において非常勤講師を、また国際連合大学高等研究所において客員教授を務める。

受賞歴

  • 1986年8月18日 国際水質汚濁研究協会(現国際水環境協会、International Association on Water Quality)よりS .H. ジェ ンキンズ賞(S. H.Jenkins Medalを受賞)を授賞。国際水質汚濁協会の2年毎に決められる最優秀論文賞にあたる。賞対象論文:"Location of Phosphorus in Activated Sludge and Function of Intracellular Polyphosphates in Biological Phosphorus Removal Process." Wat. Sci. Tech., Vol.17, Amsterdam, pp 93-106, 1994. (By Takashi MINO, Tomonori KAWAKAMI and Tomonori MATSUO)
  • 1996年12月12日土木学会環境工学フォーラム論文奨励賞。受賞対象論文:嫌気好気式活性汚泥法による低級脂肪酸 及び TCAサイクル周辺の有機酸の代謝、環境工学研究論 文集、 Vol.32、329-338 、1995.(佐藤弘泰、味埜俊、松尾友矩)
  • 1998年4月20日 月刊「水」論文賞 活性汚泥数学モデルのN・P除去プロセスへの展開(1995-1996 にWater Science and Technology に掲載された標記テーマに関す る3つの論文に対して
  • 2006年6月22日 日本水環境学会論文賞、生物学的りん除去に関する論文Water Research,Vol. 39,2901-2914 (2005)他に対して
  • 2007年 “Groundbreaking Articles in Water Research 1967-2007”(Water Research 誌に過去記載された中で最も影響の大きかった論文10編)に選ばれる。受賞対象論文:Mino T., M.C.M. van Loosdrecht and J. J.Heijnen (1998) "Review: Microbiology and Biochemistry of Enhanced Biological Phosphate Removal Process", Water Research, Vol.32, No.11, 3193-3207.

教育活動

工学部都市工学科における教育(学部)

# 水質変換工学(3年冬学期)

分担にて講義を行う。水処理技術のうち、とくに下廃水処理に関わる部分についての講義を担当している。廃水処理にかかわるさまざまな技術の原理・現状・設計・運転管理などについて扱う。生物学的な処理技術に重点を置く。下水道は都市において重要な社会基盤であるが、そのシステム自体が新たな地球環境時代に対 応して再構築されなくてはならない時期に来ており、廃水処理技術の将来展望についても論じる。

# 都市環境概論

過去及び現在の都市環境問題を概観することで、人類の発展と都市環境問題の関連性、現代の都市環境問題などについての基礎的な知識と学習方法を習得する。

# 工学部環境講演会

工学部共通講義

新領域創成科学研究科・社会文化環境学専攻における教育(大学院)

# 環境技術システム論

「Sustainableな技術システムを作り維持するために何が必要か」ということを基本的なテーマとして掲げ、持続可能な社会を構築し維持するための技術システムについてさまざまな角度から考える。サステイナビリティの3要素と言われる「社会」「経済」「環境」と環境に関連した技術システムの関連について、具体的な事例を中心に扱う。講義・演習形式を併用する。なお、担当教官の専門分野である下水道にかかわる技術分野を主な対象として扱う。隔年で英語と日本語で実施。

# サステイナビリティ論

環境学研究系で運営する「環境マネジメントプログラム」の中の講義として提供されており、その中の一部を担当。「サステイナビリティ」と言う概念の持つ多様性や多義性を理解してもらうための演習形式の講義をおこなっている。

# 社会文化環境学概論

分担にて講義

新領域創成科学研究科・サステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム(大学院)

 東京大学博士課程教育リーディングプログラム サステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラムの運営責任者・コーディネータを務めている。本プログラムは、サステイナブルな社会の実現のために国際的な視野を持って貢献できる人材の養成を目的としたプログラムで、すべての講義・演習は英語でおこなわれ、修了者には「修士 、博士(サステイナビリティ学)」が授与される。詳細はホームページを参照してください。

http://www.sustainability.k.u-tokyo.ac.jp/index.html

 

# Concepts and Methodologies of Sustainability Science

# Global Field Exercise

# Resilience Exercise

# Case Study Course on Sustainability Science

# Environmental Field Exercise

以上、分担にて講義

# Leadership Exercise

コーディネータ         

 

研究活動

これまでの研究(工学系 研究科都市工学専攻にて) 

 微生物を用いた廃水処理技術に関する基礎研究を長く手がけてきた。とくに生物学的リン除去法(文献1)に関する研究では、リン除去を担う ポリリン酸蓄積微生物のリン代謝機構を扱った論文(文献2)で 1986年に国際水環境学会ジェンキンス 賞(最優秀論文賞)を受賞している。また、ポリリン酸蓄積微生物がなぜ優先するか を説明した有機基質の代謝モデルは国際的にも「 MINO モデル」として定着しており、この技術の理論的基 礎となる微生物学的な原理機構を提示したことはその後の運転管理や設計の方法に大きな影響を与えた。また、これらの成果はたとえば廃水処理プロセスの数学モデルの 整備という国際的なプロジェクトにも生かされている(文献3)。これまで、廃水処 理プロセスを微生物学的・生物化学的に解析することで得られた情報を工学的に利用することを目標に研究してきたが、結果的に全く新しい生物化学的な代謝機構や微生 物どうしの競合関係が示唆されたり新しい細胞内ポリマーが見つかるなど微生物学的 な面からも有用な知見が得られた。廃水処理プロセスという場が微生物学の研究対象としても未知の情報を多く含み非常におもしろいということも示せたと思っている。

  • Mino T., M.C.M. van Loosdrecht and J. J.Heijnen (1998) "Review: Microbiology and Biochemistry of Enhanced Biological Phosphate Removal Process", Water Research, Vol.32, No.11, 3193-3207.
  • Takashi MINO, Tomonori KAWAKAMI and Tomonori MATSUO (1984), "Location of Phosphorus in Activated Sludge and Function of Intracellular Polyphosphates in Biological Phosphorus Removal Process." Wat. Sci. Tech. , Vol.17, Amsterdam, pp 93-106.
  • M. Henze, W. Gujer, T. Mino, T. Matsuo, M.C. Wentzel and G.v.R. Marais (1995), "The Activated Sludge Model No.2", Scientific and Technical Report No.3, International Association on Water Quality.

新領域創成科学研究科環境学専攻における研究

 「微生物学的な視点に基づく環境管理」と「環境制御技術マネジメントの最適化」の2つをキーワードとして今後研究をおこなってゆきたい。 前者としては、環境中や廃水処理系における遺伝子レベルでの微生物群集構造の解析 を、新しく発展してきた分子生物学的なツールを用いて現在も進めつつあり、廃水処理を担う微生物の相互関係・複雑な群集の成立要因・廃水処理としてのプロセスの機 能と群集構造との関連を調べている。そのような基礎的な解析の中から、環境制御の ための新しいバイオテクノロジーの開発や、多様な機能が求められるようになってきた生物学的廃水処理技術を循環型社会の中で高度化・最適化するためにどのように微生物の機能を有効に使ってゆけばよいかについて研究してゆきたい。廃水からの生物 分解性プラスチックの生産・廃棄汚泥の出ない廃水処理・リン窒素の同時除去などが 具体的な研究対象となる。 

 一方後者においては、地球環境時代の水循環システムのあり方、その中での下水処理システムの新しい役割などを模索中であり、経済成長を後追いするように対症療法的に整備されてきた水環境管理システム(上水道・下水道・ 自然水系)を本質的に見直すべきである。環境問題への既存の対策の延長線上にはそ の解決の方向はなく、新しい価値観を作り出した上でそれに基づいて水環境管理のための利用可能技術をどう組み合わせて使って行くかが問われていると言える。水環境 管理においてどう Sustainability を保障していくかを考えてゆきたい。また、様々な技術システムを運 転管理する上で、さまざまな社会的・技術的制約条件の下で、しかも多様な要求を満 たすようなシステムの構築と運用が求められる。そのためには多様で広範な要素を同時に扱えるようなツール、すなわち環境管理のための様々なレベルのモデルが必要で ある。水環境管理の分野(特に処理システム)でのそのようなモデルの整備とその実 務利用を進めて行きたいと考えている。 

 以上に加えて、AGS(マサチューセッツ工科大学・スイス連邦工科大学および東京 大学の3大学が共同で進めている地球環境に関する研究プロジェクト、Alliance for Global Sustainability)において、環境教育の実践と体系化を考えるグループで活動しており、すべての立場の人が環境を考えた行動を求められる時代にあって、どのような環境教育を実施していくべき かについても研究をすすめたい。 

現在の主な研究テーマ 

1. 微生物を利用した廃水処 理技術の開発とその機構解明

 生物の力を利用して排水中のリンを除去する生物学的リン除去法における微生物の代謝の解明、担体に付着した微生物による生物膜廃水処理法 での微生物生態の解明。

2. 廃水処理プロセスの数学 的モデリング

 国際水学会(IWA)のタスクグループ(味埜もメンバーのひとり)の開発した活性汚泥モデルのキャリブレーションおよびモデルの改良、そ の実用化。

3. 新しい水循環システムに おける廃水処理技術の開発

 高濃度有機物を完全酸化する高温接触酸化処理プロセス、余剰汚泥を発生しない廃水処理プロセスである消化促進活性汚泥法、廃水中の有機物 を原料にして生物分解性プラスチックを生産する微好気好気法。

4. 複合微生物系の中での微 生物動態解析手法の開発

 Fluorescent In Situ Hybridization (FISH)法や Denaturing Gradient Gel Electrophoresis (DGGE )法などの分子生物学的な微生物相の解析手法を廃水処理微生物動態の解析に応用する手法の開発。廃水処理プロセス中での遺伝子伝播機構の解明。

5. 下水汚泥管理の最適化および汚泥有効利用技術の評価

 下水処理したときに出てくる汚泥の有効利用するための技術の環境影響を評価し汚泥管理の最適化の方策を検討。

6. 下水道システムの将来像に関する研究

 地球環境を常に配慮すべき時代にあって、水循環のあり方、水環境管理においてどう Sustainabilityを保障していくか、また経済成長を後追いするように対症療法的に整備されてきた水環境管理システムをどう本質的に見直すかを、主に下水道システムに関わる事柄を中心に検討している。循環型社会のなかでの下水道システムの位置づけ、下水道の持つ資源(空間・水・エネルギー・有価物質)の有効利用、汚泥の処理・処分・有効利用、下水道システムのサステイナビリティ指標による評価などが具体的研究テーマとなる。

7. 環境教育の体系化

 環境配慮があらゆる人間活動において必要な時代にあって 、特に大学の一般教養教育としての環境教育はその内容・手法・教材などの面において社会一般に敷衍できる可能性を持つ。そのような視点で環境教育の体系化をめざす。

8. サステイナビリティ教育 

 新領域創成科学研究科に2007年に設置された「サステイナビリティ学教育プログラム修士課程」<におけるカリキュラム構築を通じ、大学で行うべきサステイナビリティ教育のあり方を検討している。このプログラムでは、サステイナブルな社会の構築をめざして国際的に活躍できる専門家の育成を目標としている。ここで言うサステイナブルな社会の構築とは、地球、社会、人といった異なる時空間スケールでの持続可能性の追究を目指すとともに、将来世代、次世代、現世代といった世代間の公平性(intergeneration equity)の確保、先進国と開発途上国といった南北格差の是正により、生態系を損なうことなく人々の生活の質(quality of life)を維持できるような新しいシステムを目指すものである。そのための実験的な取り組みとして、世界各国の学生を対象にした短期集中型の教育プログラムであるIntensive Program on Sustainability (IPoS、タイにあるアジア工科大学院(AIT)と共同で運営)の実施に深く関わっている。これを通じてサステイナビリティに関する実践的プログラムの設計や、多様な価値観を前提とした国際社会での相互理解のための教育手法などについて研究している。

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